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株式会社 ハイバーテック
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ハイバーテックが展開しているモジュール式モーション・コントロール・システム「motionCAT」 が,産業用機器設計者の注目を集めている。パソコンが備える一つの拡張ボード用スロットで,高度な多軸制御システムを効率よく構築できるからだ。しかも, モジュールの組み合わせを変えるだけで入出力のチャネル数や制御可能な軸数を変更できるので,システムの拡張や仕様変更にも迅速に対応できる。同社は, ユーザーの要求に幅広くこたえるために,モジュールのラインアップを拡充すると同時に,「motionCAT」を導入するユーザーに向けたサポート体制も強化している。 「motionCAT」は,パソコンを中核にした多軸制御システムを実現するための製品群である。パソコンのスロットに 挿入するマスター・ボードを介してパソコンで制御する複数のモジュールで構成されている。機器制御向けに設計された高速シリアル通信システム 「Motionnet」を採用しており,市販のLANケーブル(カテゴリ5eまたはカテゴリ6)を使って1枚のマスター・ボードに複数のモジュールを数珠 つなぎにする,いわゆるマルチドロップ接続(図1)ができるのが特徴だ。ユーザーが構築するシステムに応じてスレーブ内のモジュールの数を調整することが できるようになっている(図2)。 1本の信号線には,最大32基のモジュールが接続できる。1枚のマスター・ボードには2系統の信号線が接続できるようになっているので,1枚のマ スター・ボードで最大64基ものモジュールを制御できることになる。しかも,スレーブの基本となるシリアル通信機能を担う「通信ボード」にモーター・ドラ イバを制御する「モーション・モジュール」など必要な機能のモジュールを選択し,最大6基まで連結できるようになっており,複数のモジュールを一体にした ものがスレーブとして動作する(図2)。こうした特徴を利用することによって,ユーザーの要求に応じた,モーション制御システムが効率よく構築できるわけ だ。「一度構築したシステムに対して,軸数や入出力の数を変更することも簡単にできます」(ハイバーテック技術部ハードウェア・グループの松田俊治課 長)。 従来の制御システムでは,制御する軸数を増やすなどの仕様変更が必要になると,新たに制御ボードを追加するなど大幅な設計変更に至ることが多い。 あるいは,仕様変更をあらかじめ想定して,事前に余分なスロットを設けるなどの対応をしなければならなかった。だが,将来の仕様変更を事前に予測すること は難しい。このため,事前に対応した範囲で必要な仕様変更に対応できるとは限らないという問題があった。「motionCAT」 を使えば,スレーブ(モジュール)の構成を変えるだけ,柔軟かつ迅速に仕様変更に対応できる。特に,最近では,製品サイクルの短期化が進んでいることか ら,比較的短い期間で設備を変更する生産ラインが少なくない。こうした生産ラインの設備にかかわる設計者にとって,この特徴がもたらす利点は大きい。「パ ソコンの小型化にともなって,パソコンのスロットの数は減っているようです。1スロットを徹底的に活用できるのも見逃せない利点といえるでしょう」(松田 氏)。 モジュールの品種を着々と拡充ハイバーテックは,幅広い顧客のニーズを網羅できるように,マスター・ボード,およびスレーブを構成するモジュールの品種を拡充する方針だ。現 在,マスター・ボードは,PCIバスに対応した「HPCI-MNT520M」とコンパクトPCIバスに対応した「HCPCI-MNT720M」を提供して いる。これらに加えて,パソコンのUSB端子に接続するマスター・ボードを開発中である。「ノート型パソコンなどデスクトップ型パソコン以外のコンピュー タでシステムを制御したいというお客様に向けて開発しているものです。マスター・ボード本体は,最初に接続するスレーブの基本である通信ボードに組み込む かたちにする予定です」(松田氏)。 スレーブを構成するモジュールは,従来から提供している「モーション・モジュール」(1軸)とデジタル入出力用の「DIOモジュール」 (16in/16out)などに加えて,新たにアナログ入出力モジュールを発売する。1ユニットにA-D変換回路とD-A変換回路を,それぞれ4チャネル を組み込んだ。分解能はいずれも12ビットである。「電空レギュレータの制御システムに使いやすいように設計しました」(松田氏)。このほか,出力より入 力のチャネル数を増やしたDIOモジュールの製品化も現在進めているところだ。「センサーを多用するシステムの要求に対応するために開発したものです」 (松田氏)。 社内にセミナー・ルームを開設ハイバーテックは,「motionCAT」を構成する製品のラインアップの拡充を進める一方で,同シリーズに関するユーザー・サポートを一段と強化している。そのための取り組みの一つが,同社本社ビル内にセミナー・ルームを設けたことだ。「motionCATな ど,ハイバーテックの製品を初めて導入したお客様や,導入を検討しているお客様を対象にしたセミナーを開催します。このセミナーでは,製品設計に携わった 技術者が,制御の基本から製品の使いこなしまで丁寧にご説明します。パソコン用モーション・ボードに関する技術セミナーは,なかなかありません。積極的に 利用していただきたいと思っています」(松田氏)。同セミナー・ルームにデモンストレーション用システムを設置し,受講者が実際に制御システムを動かしな がら学べるようにする方針だ。まず,2008年4月に入門者を対象にした第1回目のセミナーを開催。その後は回数を重ねながら,カリキュラムの拡充する方 針である。 同社独自のコンセプトを基に生まれたmotionCATは,制御システムの設計者に多くの利点をもたらす可能性を秘めている。しかも,同システムは着々と進化している。同社が展開するセミナーは,同システムの可能性を見極めると同時に,最新の動向を把握できる絶好の機会といえよう。 ※ 会社名、製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
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